勝ち抜く
「僕は君たちに武器を配りたい」という本を読んだ。
資本主義におけるゲリラ戦。
資本主義は、アレキサンダー王やチンギス・ハンの略奪モデルから始まり、インドのスパイスを求めたことが発端となった大航海時代の交易モデル、そしてイギリスでおきた生産性革命へと成長していった。
世界史楽しかったから、もう一度やり直そうかな。
そしてインターネットの普及によって激動の競争グローバル社会に突入。
次々人や物としての商品はコモディティ化、つまり陳腐化し安くなっていく。
かつては、医者や弁護士は資格を取れば、将来の確実の安定という輝きを放っていたが、つかの間にコモディティ化し、いまでは高学歴ワーキングプアと呼ばれているさまだ。もちろん成功してる人もたくさんいる。
原因は、世の中の需給バランスに合わず見合わない程余っている状況下にあるからだ。
さらに、多くの会社が潰れ国内市場は縮こまる一方だ。それに追い打ちをかけるように、優秀なインドや中国、フィリピンの人材が流れ込み、人件費の高い日本人の居場所は無くなっている。もはや、海外で働かなければならない状況になりつつある。
まじで日本やばいじゃん。どうやって生きていくんだよ。
資本主義社会の中で、稼ぐ人間には6種類のパターンに分けることができる。
トレーダー
エキスパート
マーケター
イノベーター
リーダー
インベスター
この中で、今後価値を失っていくのはトレーダーとエキスパートだと著者はいう。
インターネットが登場したことにより、わざわざ訪問し商品を売りサヤ(利益)を抜くという横流しスタイルは、今後衰退していくと著者はいう。
専門性に特化しているエキスパートは、流動化する社会に追いつけず、変化に乗り遅れてしまう。ただし、決して専門性を身に着ける必要がないというわけではない点に注意。
一方、マーケター、イノベーター、リーダー、インベスターは今後の社会において必要な人材である。流動化する社会に、うまく乗り環境に合わせて自分のビジネスを展開していく人たちだ。
マーケターとは、新しくない要素の組み合わせに「差異」を見出せる人の事で、
差異をつけるために共感できるストーリーを生み出すに他ならない。
さらに、顧客のニーズに合わせて、売る「場所」を変えれる人だ。
スクエアエニックスのFFが売れたストーリーやUNIQLOのストーリーは、マーケター感覚から生み出されたもので、ストーリーの重要性を物語っていた。
ちなみに、FF=「ファイナルファンタジー」の意味は「最後の夢」って意味で、会社はこれが売れなかったら畳むという意志と一縷の光に託した作品だったんだとか。今となっては「ドラゴンクエスト」と並行して大人気の怪物ソフト。恐ろしい。
続いて、イノベーターとは枯れた技術を組み合わせて価値を見出す人。
けっして技術革新という意味ではなくて、新結合という意味で用いられている。
良いと思ったアイデアを徹底的にパクり、逆転の発想を用いてイノベーションを生む人。
WiiやDS,iphoneも、もともとあった枯れた技術を組み合わせたものなんだとか。
今では吉野家のライバルである松屋も徹底的にマネして、相手の弱点を補うことによってできたんだとか。
リーダーについては、ちょっと偏見チックだったので割愛...。
最後に、インベスター
インベスターは、投資家の事を示すが、日本の社会は投資家つまり株主によって支えられている。マッキンゼーは、会社はだれのためにあるかという答えに対しストックホルダー(株主)にあると答えた。
つまり、僕たちほとんどは、株主の意思に基づいて生きざるを得ない状況下にある。株主に対して労働力を提供し、給料をもらっている。ボーナスというのも株主の資産の形が変わったものだということもできる。
そう考えれば、誰にでもできる投資家になり、資本主義社会に積極的に参加することによって、
さらにサラリーマンとして、リスクを会社に任せるのではなく、自分自身でコントロールすることによって、資本主義の見方も変わるかもしれない
というわけで、
時間、労働、才能を何につぎ込めば、そのリターンとして、マネタイズ可能かは
頭で物事を考える人だけだということ。
戦を勝利に収めよう。